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看護師の子は親の背中を見て育つのだ

2020/6/25(木)

「受け身になりすぎないための闘病スタイル」番外編その2
~看護師の子は親の背中を見て育つ~

半年間の入院中、目を瞠ったのが、
看護師たちの献身ぶりである。
なかでも広島赤十字病院無菌室担当の看護師は
特殊な環境だからなのか、鍛え抜かれた精鋭揃いで、
しかも常に明るく接してくれた。

にしてもだ、
仕事とはいえ、ミスれば人の命に関わる
ハンパない緊張感の中で、
体液や時に糞尿の処理もせにゃならんし、
聞き分けのない患者に手を焼いたり、
機嫌の悪いドクターに怒鳴られることもあるだろう。
一生懸命看護して、
それでも救えなかった命とも日々向き合ってるはずで、
報われなさに落ち込んだりしないのか。
また、三交代制の過酷なシフトでは毎日が時差ぼけで
体内時計も乱れまくりではなかろうか。
さらに追い討ちをかけるように、
春あたりからは新型コロナへの厳戒態勢。
これで心が休まる暇はあんのかね?
っつーか、俺にはできん。

で、そもそもなんでこんな職業を選んだのか、
たいへん興味が湧き、いろんな看護師たちに訊いてみた。
返答を聴いて、グッときましたですよ。
若い彼ら彼女らのほとんどの母親が、看護師だったのだ。
「娘も今看護学校に行ってる」
というベテラン看護師もかなりいた。
想像するに看護師たちは家で
「この仕事の素晴らしさはね」など
あまり語りはしないのではないか。
ライター時代に取材した、
その道の真のプロフェッショナルたちは
世間一般が喜ぶような決まりきったコメントは口にせず、
ただひたすら、
一瞬一瞬に打ち込んでいる連中ばかりだったから。
だとしたら、やはり
「親の背中」を見ていたということか。
子供は親がしんどい時はわかる。
それでも仕事に立ち向かっていってるのも。
子供たちはひたむきな親の背中から
なにか大切なものを感じ取ったのか。
いや、私は言葉でもちゃんと伝えたい親でありたいが
今でもそういう非言語伝達法が生きているのだとしたら、
すごくイイ話と思ったのだ。
なわけで、あらためて感謝です。
あなたたちはヒーローっすよ。
(つづく)
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プロフィール

三代目春駒/小林カズヒコ

Author:三代目春駒/小林カズヒコ
マーケティングコンサル、童話作家、声優、ミュージシャン、武術師範(心体育道小林道場師範)など、多方面のトップで活躍するハイブリッド系パフォーマー。能の謡(うたい)を京都在住の観世流シテ方能楽師、杉浦豊彦先生に師事。ちなみに「春駒」とは、芸者として博多で活躍していた祖母「春駒」の芸号である。2019年末、悪性リンパ腫のステージ4と診断され、半年間の抗がん剤投与を経て翌年5月に寛解。

西瀬戸メディアラボHP
http://www.nishisetomedia.jp/

三代目春駒オフィシャルHP
http://www.harukomania.com/

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