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遥かなるドーンコーラスの呼び声

2016/5/29 日曜日

セガレの小学校の運動会だったが、朝から小雨模様にて、延期が決定。それにしても、ついこのあいだ、小学校に入学したと思ったら、今年が学校生活最後の運動会だと。さらに7月には修学旅行とな。身長もとっくに母親を抜き、じわじわと親父に迫りつつある今日この頃。

夜、BSで冨田勲の特集。あらためて彼の影響力のはかりしれない大きさを再認識。
今のセガレくらいだったか、親戚からもらったトランジスタラジオで、夜な夜な深夜放送を聴き始めた頃、頻繁に流れてきたのが、彼の発表間もない「月の光」「アラベスク」だった。
いずれもドビュッシーの作だと知ったのは、ずっと後になってからのことだが、当時最先端のシンセサイザーを駆使し、冨田流の新解釈で大胆に紡ぎ直されたそれは、フトンにくるまり目を閉じて聴き入る小学生の瞼の裏にも、深淵にして豪奢絢爛なめくるめく宇宙絵巻をありありと現出させるパワーを備えていたのだ。

そして、1984年発表の9作目となる冨田さんのアルバム「ドーンコーラス」だ。
宇宙から発せられるパルス信号「ドーンコーラス」をシンセサイザーに取り込んで再構築した1曲目のオープニング。無数の鳥のさえずり、あるいは何重にも交錯する口笛のようでもある不思議な旋律にも大いに魅せられてしまうわけだが、2001年の夏、僕はこれを沖縄本島沖合約20キロに浮かぶ無人島「ナガンヌ」で再び耳にするのである。
テントを張ったすぐそばに、渡り鳥「コアジサシ」数千羽のコロニーがあり、彼らが夜明け前に発するひときわ姦しい鳴き声とそっくりなのだ。
宇宙のパルス信号と、海鳥の鳴き声の絶妙な符合。
このとき、音楽とは、人を含む宇宙の営み、森羅万象を再現してみせるアートなのだと気付かされる。
数年前、椎名まさ子女史と制作したミニアルバム「p.s」のレコーディング時「はてのうるまの祈りうた」のイントロで、ドーンコーラス、あるいは海鳥の鳴き声に似せた旋律を石笛で吹くことを思いついたのには、そんな背景がある。

写真:ミニアルバム「p.s」のジャケットには、座間味の港でくつろぐセガレのカットを使用。当時3才。
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プロフィール

三代目春駒/小林カズヒコ

Author:三代目春駒/小林カズヒコ
マーケティングコンサル、童話作家、声優、ミュージシャン、武術師範(心体育道小林道場師範)など、多方面のトップで活躍するハイブリッド系パフォーマー。能の謡(うたい)を京都在住の観世流シテ方能楽師、杉浦豊彦先生に師事。ちなみに「春駒」とは、芸者として博多で活躍していた祖母「春駒」の芸号である。2019年末、悪性リンパ腫のステージ4と診断され、半年間の抗がん剤投与を経て翌年5月に寛解。

西瀬戸メディアラボHP
http://www.nishisetomedia.jp/

三代目春駒オフィシャルHP
http://www.harukomania.com/

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